この連載は、Tableau初心者向けの全20回講座です。
毎日1テーマずつ、サンプルデータを使って、データ可視化の基本をやさしく実践形式で学んでいきます。
第5回では、Tableauの操作画面の全体像を確認していきます。
画面構成や各エリアの名称・役割を理解しておくと、今後の作業がスムーズに進みます。

この記事でわかること
  • Tableau Publicの画面構成の見方
  • シート・ダッシュボード・ストーリーの違い
  • ビジュアル分析の準備として、基本構造を理解する

はじめに

これからTableauを始めたい初心者の方向けに、5月12日(月)から平日毎日1本ずつ、Tableauの使い方を学べる「1日1題」連載をスタートしました!

この講座は、読むだけでも楽しめる“読み物形式”の連載です。
「やってみたいな」と思ったら、無料で使えるTableau Publicを使って、実際に手を動かしながら学ぶこともできます。

Tableauの画面構成を理解しよう

Tableauの基本的な画面構成は、以下のようなパーツでできています。

画面の場所名称主な役割
①左側データペイン読み込んだデータのフィールド一覧(ディメンション/メジャー)
②上部ツールバーシートの追加、元に戻す、保存などの操作ボタン
③中央ビューエリアグラフや表を表示するキャンバス
④ビューエリア上部・左側シェルフ類(列・行・マーク)フィールドをドラッグしてグラフの軸や色・ラベルなどを定義
⑤下部シート名エリアシート、ダッシュボード、ストーリーの切り替え

「何をどこに置くか」でグラフが自動的に作られるのがTableauの特徴です。

シート・ダッシュボード・ストーリーの違い

Tableauでデータを可視化していく際には、大きく次の3つの要素を使い分けていきます。最初は「シート」で基本操作を習得し、次のステップでダッシュボードやストーリーに挑戦していきます。

種類説明使いどころ
シートグラフや表を1つ作る画面棒グラフや折れ線グラフなどを個別に作成
ダッシュボード複数のシートをまとめて配置する画面画面を組み合わせて1つのレポートとして見せる
ストーリーシートやダッシュボードを順に見せるスライド的構成プレゼンや報告用に流れを持たせたいとき

シート(Sheet)

1つのグラフや表を作成する作業スペースです。
例えば、売上推移の折れ線グラフや、地域ごとの売上を比較する棒グラフなどを作成します。

シートでは、ディメンション(項目)とメジャー(数値)を使って、データを自由にドラッグ&ドロップして可視化していきます。
Excelでいう「1つのグラフ」に近いイメージです。

シート:グラフや表を作る画面

ダッシュボード(Dashboard)

複数のシートをまとめて1つの画面にレイアウトできる機能です。
グラフを並べて比較したり、フィルターやアクションを設定して、シート同士を連動させることもできます。

ダッシュボードは、分析結果を他の人に共有する際にも便利で、「1枚の説明スライド」のように使われることが多いです。

ダッシュボード:複数のシートをまとめて配置する画面

ストーリー(Story)

シートやダッシュボードをページ単位で並べて、ストーリー仕立てで展開できる機能です。
「まず現状の売上を見て、次に地域ごとに掘り下げ、最後に改善提案を提示する」といったプレゼン形式の流れを作ることができます。

データに基づいた説得力のある報告や提案を行いたいときに活躍します。

ストーリー:複数のシートやスライドを順にスライド形式を作成する画面

よく使う用語を覚えておこう

これらの用語は今後よく登場するので、ざっくりと覚えておくと安心です。

用語意味
ディメンション分類軸となる項目(例:カテゴリ、地域など)
メジャー数値の集計対象(例:売上、利益など)
マークカード色・サイズ・ラベルなど、ビジュアル要素を設定するパネル

まとめ

  • Tableauは直感的に操作できるが、画面構成の理解が第一歩
  • シート・ダッシュボード・ストーリーにはそれぞれ役割がある
  • データペイン・シェルフ・マークカードなど、基本用語も覚えておきましょう

次回予告|第6回:ディメンションとメジャーを理解しよう
→次の記事では、Tableauの基本である「ディメンション」と「メジャー」について詳しく解説します。
どちらもデータを正しく可視化するために欠かせない重要な概念です。
「何がディメンションで、何がメジャーなのか」「どう使い分けるのか」など、初心者の方にもわかりやすく丁寧にご紹介しますので、ぜひご覧ください。お楽しみに!