この連載は、Tableau初心者向けの全20回講座です。
毎日1テーマずつ、サンプルデータを使って、データ可視化の基本をやさしく実践形式で学んでいきます。
第6回では、Tableauを使う上で欠かせない「ディメンション」と「メジャー」の違いと使い方を、わかりやすく解説していきます。
この2つを正しく理解しておくと、表やグラフを作るための大きな助けになります。

この記事でわかること
  • ディメンションとメジャーの違いとは?
  • Tableauが自動で分類、手動で変更できる
  • ディメンションとメジャーの使い方

はじめに

これからTableauを始めたい初心者の方向けに、5月12日(月)から平日毎日1本ずつ、Tableauの使い方を学べる「1日1題」連載をスタートしました!

この講座は、読むだけでも楽しめる“読み物形式”の連載です。
「やってみたいな」と思ったら、無料で使えるTableau Publicを使って、実際に手を動かしながら学ぶこともできます。

ディメンションとは?

カテゴリや属性を表す項目のことです。
たとえば:

  • 商品カテゴリ(例:家具、事務用品)
  • 地域(例:東日本、西日本)
  • 注文日や顧客名など

これらは数値の計算をするためのものではなく、分類したり、分析の切り口として使う情報です。
棒グラフの「横軸」に使われることが多く、グラフを分ける単位になります。

「何をどこに置くか」でグラフが自動的に作られるのがTableauの特徴です。

メジャーとは?

数値データで、計算や集計の対象となる項目です。
たとえば:

  • 売上金額
  • 利益
  • 数量

これらは合計や平均、最大・最小などの数値計算ができるデータです。
棒グラフの「縦軸」に使われることが多く、ディメンションで分けた各項目に対して、どれくらいの値かを可視化するのに使います。

例で見てみましょう

たとえば「地域ごとの売上」を見たい場合は…

Region:地域(ディメンション)を列にドラッグ
Sales:売上(メジャー)を行にドラッグ

これで、Region:地域別のSales:売上棒グラフがすぐに完成します!

自動的に分かれて表示される

Tableauにデータを読み込むと、自動的にディメンションとメジャーに分けて表示されます。
これにより、どの項目が「分類の軸:ディメンション」で、どの項目が「集計対象:メジャー」かがひと目でわかります。

ただし、たとえば「Postal Code:郵便番号」のように数値っぽいけれど実は分類したい項目など、自動認識が合わない場合もあります。
そのときは、項目を右クリックして「ディメンションに変換」「メジャーに変換」など手動で変更できます。

ディメンションとメジャーの違いまとめ

ディメンションは分類したり、分析の切り口として使います。メジャーは数値データで計算や集計対象となる項目です。

比較項目ディメンションメジャー
役割分類の軸数値の集計対象
地域、商品名、日付など売上、利益、数量など
主な用途グラフの分け方に使う値の表示に使う

初心者のうちはここに注意!

  • 「ディメンション=文字列」「メジャー=数字」ではありません。
  • 数字でも、分類として使いたいとき(例:会員番号、店舗番号)はディメンションにします。
  • Tableauはかなり賢いですが、「どう扱いたいか」は自分で判断しましょう。

まとめ

  • ディメンションは「分類・軸」、メジャーは「集計する数値」
  • グラフ作成の基本は「ディメンションを軸に、メジャーを集計する」こと
  • Tableauの画面でも自動的に分類されるので、使いながら慣れていこう!

次回予告|第7回:棒グラフ作成
→次回は、ディメンションとメジャーを使って、実際にTableauで「棒グラフ」を作成する方法をご紹介します。
シンプルなグラフを通して、データの見方・並び替え・フィルターなどの基本操作にも自然と慣れていけます。
はじめてのビジュアライズ、一緒に楽しみましょう。お楽しみに!