この連載は、Tableau初心者向けの全20回講座です。
毎日1テーマずつ、サンプルデータを使って、データ可視化の基本をやさしく実践形式で学んでいきます。
前回は「ディメンションとメジャー」の違いについて学びました。
第7回はその知識を活かして、実際にTableauで「棒グラフ(バーチャート)」を作成してみましょう。

棒グラフは、カテゴリごとの数値の違いをわかりやすく視覚化する代表的なチャートです。たとえば、「カテゴリ別売上」や「地域別利益」など、ビジネスの現場でも頻繁に使われます。

この記事でわかること
  • Tableauで棒グラフを作る基本操作
  • 「ディメンション × メジャー」の関係をグラフで確認する方法
  • 並び替えやフィルターの基本操作
  • 横棒グラフと縦棒グラフの切り替え方

はじめに

これからTableauを始めたい初心者の方向けに、5月12日(月)から平日毎日1本ずつ、Tableauの使い方を学べる「1日1題」連載をスタートしました!

この講座は、読むだけでも楽しめる“読み物形式”の連載です。
「やってみたいな」と思ったら、無料で使えるTableau Publicを使って、実際に手を動かしながら学ぶこともできます。

Tableauの棒グラフ

縦棒グラフは、データの大小関係を一目で把握できるため、非常に汎用性が高いグラフです。

Tableauでもっとも基本的なグラフの1つです。縦棒グラフ、横棒グラフ、積み上げ棒グラフなど、様々な種類の棒グラフを作成できます。

棒グラフを作るステップ

Tableauでは、ドラッグ&ドロップだけで棒グラフを簡単に作ることができ、並び替えやフィルターなどの操作にもスムーズに対応できます。

① 新しいシートを開く

Tableau Publicを起動し、「スーパーストア」データが読み込まれている状態で、新しいシートを開きましょう。

② ディメンションとメジャーをドラッグ&ドロップ

たとえば、以下のようにフィールドをドラッグします:

  • ディメンション:地域:Region → 列シェルフへ
  • メジャー:売上:Sales → 行シェルフへ

これだけで、カテゴリごとの売上を示す棒グラフが表示されます。

③ 並び替えとフィルターで見やすく整える

  • 上部の「並び替えアイコン(A→Z)」を使えば、売上が多い順に並び替えが可能です。
降順をクリックすると売り上げの高い(数値の大きい)順に並びます
  • 「地域:Region」を右クリックして「フィルター」を選べば、特定のカテゴリのみを表示できます。

フィルターを外したい場合は、下のグレーの何のないエリアにドラッグ。
フィルターを変更したい場合は、右クリック→フィルターの編集をクリックして選択。

④ 横棒グラフへの切り替えも簡単!

行と列のフィールドを入れ替えるだけで、縦棒グラフ → 横棒グラフに変更できます。
または、ツールバーの「行と列の交換」アイコンをクリックしてもOKです。

「何をどこに置くか」でグラフが自動的に作られるのがTableauの特徴です。

棒グラフに色やラベルを加えてみよう

棒グラフができたら、色やラベルを加えて、より伝わりやすく、見やすいグラフに仕上げていきましょう。これらは、視覚的な強調や説明力の向上にとても役立ちます。

色でカテゴリを見やすくしよう

作成した棒グラフの「色」シェルフに、カテゴリや地域などのディメンションをドラッグしてみましょう。

たとえば:

地域*Regionを「色」へ → 地域ごとの違いがひと目で分かるように

カテゴリ:Categoryを「色」へ → 棒がカテゴリごとに色分けされて、積み上げ棒グラフが作成されます

色を使うことで、棒グラフに“意味”を持たせたり、グループの違いを強調できます。

ラベルで数値を明示しよう

棒グラフ上に「売上の数値」を表示すると、視覚と数値の両方で理解できるようになります。

やり方は簡単:

「売上」をラベルシェルフにドラッグするだけ!

もしくは、上部ツールバーの「ラベル表示」アイコン「T」をクリック

これで、棒の上に売上金額が表示されます。

ラベルの見た目もカスタマイズ

表示されたラベルのフォントサイズや位置は、[マーク]カード → [ラベル]で調整できます。
たとえば:

表示位置:上・中央・内部・外部 など
フォント:サイズ・色・太さ・背景 など

ファイルを保存

シート名を変更して、ファイルを保存しましょう。

シート名:シート1を右クリックして名前を付ける

ファイル→名前を付けて保存

拡張子は.twbx

まとめ

  • データの可視化は、「正しく見せる」だけでなく「伝わるように工夫する」ことも大切です。色やラベルを使えば、グラフにストーリー性メッセージ性を加えることができます。
  • ぜひ、基本の棒グラフに少しずつ工夫を加えて、自分らしいグラフ表現にチャレンジしてみてください!

次回予告|第8回:折れ線グラフ
→次回は、時間の推移を可視化するのに便利な「折れ線グラフ」の作成方法をご紹介します。
売上の変化やトレンドを追うことで、データの中にある“流れ”や“傾向”が見えてきます。
棒グラフとの違いにも注目しながら、時系列データの基本を一緒に学んでいきましょう。お楽しみに!