この連載は、Tableau初心者向けの全20回講座です。
毎日1テーマずつ、サンプルデータを使って、データ可視化の基本をやさしく実践形式で学んでいきます。
第11回は、「地図シート(マップ)」の作り方をご紹介します。地域別の売上や件数などを、地理情報と組み合わせて視覚化できるとても便利なチャートです。Tableauなら、地図の作成も驚くほど簡単にできます。
- 地理情報を使った地図の作成方法
- 地域別の売上や利益をマップで可視化する方法
- 地図の色分け・サイズ指定・スタイル変更のやり方
- 地図ビジュアライズの活用シーンとポイント
はじめに
これからTableauを始めたい初心者の方向けに、5月12日(月)から平日毎日1本ずつ、Tableauの使い方を学べる「1日1題」連載をスタートしました!
この講座は、読むだけでも楽しめる“読み物形式”の連載です。
「やってみたいな」と思ったら、無料で使えるTableau Publicを使って、実際に手を動かしながら学ぶこともできます。
地図シートとは?
Tableauでは、「都道府県」や「地域名」などの地理情報をもとに、地図上にデータを可視化する機能が用意されています。
地図シートを使うことで、地域ごとの傾向や分布を直感的に把握することができます。
たとえば、「地域別売上」「都道府県ごとの顧客数」「支店ごとの利益率」など、場所に関連するデータを視覚的に表現するのに非常に便利です。
「何をどこに置くか」でグラフや表が自動的に作られるのがTableauの特徴です。
地図シートを作ってみよう
今回は「スーパーストア」データを使って、地域(地域名)とカテゴリごとの売上を地図で表示してみましょう。
① 新しいシートを作成
Tableau Publicを起動し、新しいワークシートのアイコンをクリックして、新しいシートを作成しましょう。

②地理情報ディメンションを配置
- 地理的ディメンションを「国:Country」マークカードの「詳細」にドラッグ
- 自動的に地図(マップ)が表示されます
→ Tableauが地理情報を認識し、マップを生成します。

続けて、「州:State」をマークカードの「詳細」へドラッグします。
「詳細」のアイコンが、Country、State2つ表示されて、地図内に●が表示されます。

③ メジャーを配置
- 「売上:Sales」をマークカードの「色」へドラッグ
→ 売上の大きさに応じて、色の濃さが変わります。

「売上:Sales」をマークカードの「サイズ」へドラッグすると、売上の大きさに応じて、●の大きさが変わります。

④ ラベルの表示
- 「州:State」「売上:Sales」をマークカードの「Tラベル」にドラッグするとラベルを表示

⑤ ツールチップの確認・調整
- 地域にカーソルを当てると、ツールチップが表示されます
→ 「売上」などの数値情報をより詳しく表示させることが可能です。

地図の見せ方のポイント
- 色とサイズの使い分けで、違いを強調できる
- 地域名や数値をラベルで表示すると、補足情報が分かりやすくなる
- 地図の拡大・縮小・移動も可能で、見たい範囲にフォーカスできる
ファイルの保存を忘れずに
シート名を変更して、ファイルを保存しましょう。
シート名:シート5を右クリックして「名前の変更」をクリックして名前を付ける。

ファイル→名前を付けて保存
拡張子は.twbx
まとめ
地図シートは、場所に関連するデータを視覚的に伝えるのに最適なチャートです。
Tableauでは簡単な操作で地理データを地図に変換でき、ビジネスレポートやプレゼンでも説得力ある表現が可能になります。
売上や顧客数の地域的な偏りなども、マップで見れば一目瞭然。
分析だけでなく、「共有するための資料」としても効果的に活用できます。
次回予告|第12回:ダッシュボードを作ってみよう
→次回は、これまで作った複数のシートを組み合わせて表示する「ダッシュボード」を作成してみます。
グラフをまとめて見ることで、全体像の把握や比較がしやすくなりますよ!お楽しみに!